あなたを選ばなければいけない理由は?

個人店であろうが路面店であろうが、集客において最も大事なことは、

【 数多くいるセラピスト(店)の中で、あなたを選ばなければいけない理由は何ですか? 】

この質問の答えをお客様に伝えることです。

あなたは答えられるでしょうか?
自分の“売り”を明確にしてそれをお客様に伝えること。それができなければお客様は来ません。

決して『値段』に逃げないでください。安さをアピールするのは簡単ですし、反響も得やすいです。それでも、価格を下げることはただの逃げだと思ってください。

 

商品はあなたの技術でありあなた自身です。自分を安売りしないでください。

 

例えば、60分20,000円のメニューを考えてください。「ぼったくり」と言われそうで怖いですよね。でも、その恐怖心から逃げてもダメです。
あなたがすべきことは恐怖心から逃げて安売りするのではなく、60分20,000円を払う価値があると思われるよう日々努力することなのです。

 

そして、20,000円を払うか躊躇しているお客様の背中をどう押すのか、何をどう伝えるのかを試行錯誤するのです。

それができるようになれば収入と時間が増えるという結果が出てきます。そうなればその収入と時間を使ってよりお客様を満足させられる“努力”に使えることになり、いい循環になるのです。

成長のS字カーブ

「リラクゼーションサロン」がまだ市民権を得ていなかった頃、肩こりや腰痛は整骨院や整体院に行くのが普通でした。
先生により料金や施術時間がまちまちだったといいます。
それを某会社が10分1,000円という分かりやすいかたちで提供し始めたのがリラクゼーション業の始まりです。

どの業界でもこのS字曲線を描きながら成長するといいます。
リラクゼーションサロンはどんどん増えていきました。開業すれば繁盛する時代もありました。

しかし、どの業界もやがて飽和状態になります。お店が増えすぎたのです。
S字でいえば上のカーブにさしかかるところです。
こうなると、売上げが伸びない、もしくは落ちるサロンが増えてきます。経営者も悩みます。『なんで今まで通りしているのに売り上げが伸びないんだ?今まで伸びてきたのに』
ひどいところはスタッフのせいにする経営者もいます。そしてスタッフの信用も失いさらに悪循環になる会社もありました。

厄介なことに、どの業界でも飽和状態になると革命児があらわれます。 

 

価格破壊です。

 

リラクゼーション業界では、雇用形態を業務委託契約にすることで10分1,000円の相場を半額の500円にした会社が出てきました。
消費者としては喜ばしいことですが、既存店としては大打撃です。


価格破壊が起きるということは、その業界はもう十分に認知され市民権を得ていると考えることができます。
今までは『リラクゼーションサロン』と謳うだけで集客ができていたのですが、もうそれだけではお客さんは集まらないのです。

ではどうするかと言いますと、キーワードは【 専門化 】です。

例えば、外食業界を例にとると、随分昔になりますが「洋食」というジャンルが出てきました。大雑把に言えば外国の料理です。
それがやがて認知されると、フランス料理やイタリヤ料理といった国ごとに“専門化”されていきます。
さらにフランス料理のなかでもビストロなどに専門化されていったのです。

リラクゼーション業界もいま同じような流れにあります。ただのリラクゼーションマッサージからハワイのロミロミやスウェーデン式、その他各国のマッサージをとりいれたお店が増えてきました。
ほかにも、ストレッチ専門店や美容リラクゼーション、メディカルリラクゼーション等々、“専門化”されています。

昔のように『普通のリラクゼーションサロンです。どなたでも満足いただけます』的な謳い文句で売上げを伸ばそうとするのは、下りのエスカレーターを必死に昇るようなものです。
それよりも、その専門化されたリラクゼーションサロンの中から成長しそうなジャンルに特化し注力することで、売上げを伸ばす方が簡単です。
上りエスカレーターを探していち早く乗るのです。


このリラクゼーション業界の商品はモノではありません。技術であり人です。
個人的には、専門化されていくなかで最終的には「個人」まで行きつくのではないかと考えています。ロミロミとかストレッチ専門とかそんなのも重要じゃなくなるでしょう。
セラピスト個人がどういう人なのか、どうお客様の要望に応えるのか、「店」単位でなく「個人」単位で発信していかなければなりません。
そして私たちはもうすでにインターネットを通じて個人で情報を発信できる時代です。 

自分だけの“売り”を発信できるセラピストが生き残ると思うのです。